500万円台〜1000万円台でつくる平屋建て
家を建てたり買ったりする時に希望することは人それぞれですが、誰もが共通して希望するのは「できるだけ安く建てる」ということです。
住宅というのは非常に大きな買い物で、一生に何度も経験できません。
家造りで失敗しないためには、希望を叶えつつ、価格を抑えることが大切です。
だからといって、安さばかりを優先して家づくりを進めていくと、安いだけで住みにくい家になってしまいます。
そのためには正しい知識と事前の計画が重要です。
今回は平屋建てをつくる時のポイントや注意点などを紹介します。
ローコスト住宅を建てる時の基本
資金計画はしっかりと
予算に限りがある以上、どこにいくらお金をかけるのかということが非常に大切です。
お金をかけるべきところにきちんとお金をかけ、反対に節約するべきところはできるだけ無駄を省きましょう。
どこにお金をかけどこを節約するかを決めるためには、家族の要望をまとめあげ、しっかりとした計画をたてなければなりません。
依頼するハウスメーカーや工務店を決め、見積もりが出来上がったら細かい部分までよく確認しましょう。
高すぎる部分や、予算を削れる部分が残ってていないか担当者とよく相談しましょう。
見積もりを見れば、お金がかかりやすい部分について知ることができるだけでなく、安さの理由やこれ以上削ることができない点についても把握できます。
メリハリをつける
使える金額が限られている以上、あれもこれもと欲張ることはできません。
重視する部分とそうでない部分をはっきりとわけたメリハリのある家造りが大切です。
特にローコスト住宅の場合、不要な部分についてばっさりと切り捨てることのできる思い切りが重要です。
また、住宅に何を求めているかは人それぞれです。
ハウスメーカーや工務店の担当者は家造りのプロですが、あなたの好みまでは知りません。
希望通りの住宅を建てるためには、積極的に打ち合わせを行い、しっかりと希望を伝える必要があります。
間取りが最重要
間取りが大切なのはローコスト住宅でも高級住宅でも同じですが、ローコスト住宅ではさらに間取りの重要性が高いです。
限られた予算内では、デザインや設備・素材の機能性には頼りにくいです。
間取りの良し悪しがそのまま住心地の良し悪しに直結してしまいます。
また、間取りは後から変更ができません。
間取りを決める際は後悔がないように慎重に進める必要があります。
将来を考える
これから何十年も、場合によっては死ぬまで住むことになる場所です。
今の生活だけでなく、将来の生活についても考えて家づくりを進めるようにしましょう。
安く家を建てるとなると、どうしても無駄な設備を削ったり、安い素材に変えたりすることばかりに気を取られてしまいがちです。
しかし、長く暮らすことになる住宅ですから、目の前の値段のことだけ考えていては、将来不便な部分がでてきてしまいます。
10年後の家族構成や、20年後の生活スタイルを想像し、暮らしやすい住宅をつくることが大切です。
低価格で家が建てられる理由
以前に比べて、住宅はより低い価格で建てられるようになっています。
1000万円台、500万円台といったローコスト住宅を扱うハウスメーカー・工務店も増えています。
ローコスト住宅が増えたのは、コストカットの工夫が広まったためです。
安いからと言って、欠陥住宅だったり、粗悪な素材を使ったりしている訳ではありません。
建材を大量生産することで材料費を抑え、ある程度まで工場で組み立てを行い、現場での作業を減らすことで人件費を削減しています。
ローコスト住宅はメーカーの努力と工夫によって成り立っているのです。
ローコスト平屋建ての価格
ローコスト住宅で平屋建てをつくる場合、価格は2階建てと同じように500万円台から1000万円台程度になる場合もあります。
超ローコストの500万円台で平屋建てを建てる場合、間取りは1LDKが限度です。
広くはありませんが、夫婦2人で住むのにはちょうどいい大きさです。
子育て世代であっても、一人っ子ならば1LDKでも十分でしょう。
子どもが2人の場合は2LDK、男女の兄弟の場合は3LDKが必要になるでしょう。
こうなると500万円台で平屋建てを建てるのは難しくなります。
価格そのままで部屋数を増やすなら2階建てにするか、予算を増やすかのどちらかが必要になります。
家族構成や予算に合わせて、平屋建てか2階建てにするかを選びましょう。
平屋建ては高い?
同じ床面積の2階建てと比べると、平屋建ては高くつきやすい傾向にあります。
理由にはいくつかありますが、まず2階建てよりも広い土地が必要になるためです。
周囲の建物で日当たりが悪くなりやすいため、2階建てよりも土地の余裕も必要になります。
また、基礎の面積や外壁・屋根の面積も広くなります。材料費や工事費が余計にかかります。
2階建てと比べると、平屋建ての建築棟数が少ないのも一因です。
平屋建て用の建材の製造数が少なく材料費が高くなったり、施工できる業者の数が限られるため工事費もかさみやすくなったりします。
平屋建てを安く建てるには
2階建てよりも高くなりやすい平屋建てですが、工夫次第で2階建てなみのローコストを実現することも不可能ではありません。
シンプルな構造
凝った間取りや変わった構造にはお金がかかります。
シンプルな見た目やオーソドックスな間取りにするだけで、費用を大きく節約できます。
特に平屋建てでは最高のために中庭を希望する人が多いのですが、中庭をつくると外壁の面積が大きく増え、構造も複雑になるためかなりお金がかかります。
建物の凹凸も高くなる原因です。真上から見た時の形が四角になるようにしましょう。
また、つくり付けや特注を減らすために、既成品の家具が収まるような間取りにすることも大切です。
無駄を減らす
既に話したように、お金をかける部分を節約する部分をはっきりわけることが大切です。
家に対する希望はいくつもあるかもしれませんが、全て叶えていてはいくらお金があっても足りません。
平屋建ての専門家を見つける
平屋建てを安く建てるには、間取りの工夫が大切です。
しかも、条件によっては標準仕様の設計ではうまくいかないケースもあるため、専門家の協力がかかせません。
しかし、全てのハウスメーカーや工務店が上手に平屋建てを扱える訳ではありません。
平屋建てに対する知識があり、しっかりとした実績がある専門家に依頼しましょう。